5歳の娘が体操教室に通い始めたことをきっかけに、オリンピックで行われる女子体操競技の4種目について、「跳馬」と「段違い平行棒」について詳しく調べて見ました。
女子体操競技4種目とは
- ゆか
- 跳馬
- 段違い平行棒
- 平均台
になります。
採点方法

体操女子の採点方法は、「Dスコア」と「Eスコア」の合計得点で争われます。
演技価値点を表すDスコア(技の難易度)
- 得点の上限なし
- 演技の構成内容の評価の事で「難易度」「構成要求」「組み合わせ点」の合計点数になります。
難易度
4つの種目(ゆか·跳馬·段違い平行棒·平均台)で難易度の高い順から「終末技」(着地に向かう際の技)を含め最大10の難易度点を数える事が出来る。(現在はGより上のJ(1.0)まであります。)

女子は終末技の他に7技まで、難度の高いほうから順に技を選ぶ(一つのグループで4技を超えて実施されていた場合は4技までしか取ることはできない)
※つまり、空中にいるときにひねったり回ったりする「技」の難易度に対して加点されます。
構成要求
各種目にはそれぞれ種目特有の構成の要求が5つあり、種目により特定の技を入れたり、特定の演技構成をすることで1つの項目が0.5点、5つの項目最大で2.5点を得ることが出来ます。
組み合わせ点
組み合わせ点のための条件や公式を満たす高度な技の組み合わせを成功させた時に得点が与えられます。
例えば、床ではD難度以上の宙返り技と他の宙返り技を組み合わせることによってそれぞれの組み合わせ点を得られることになります。
演技の出来栄えを示すEスコア(技の完成度)

演技の実施と芸術性の各減点を合わせ最高点10点から差し引かれます。
(短い演技に対してEスコアの最高点は変更になります)
- 7技以上→10点
- 5~6技→6点
- 3~4技→4点
- 1~2技→2点
- 0技→0点
※A~Iまでの設定された難易度があり、より高い難易度の技ほど得点が伸びやすいそうです。
跳馬における採点基準

- 技に価値点が決まっている
- そのまま実施した技の価値点をDスコアとする
- 組み合わせの加点はない
※跳躍板を踏み切った直後から第一空中局面→着手→第二空中局面→着地までの全体の減点を行ってEスコアを出す。
最終的に「Dスコア」と「Eスコア」の合計点数で評価されます。
補足
- 跳躍を開始する前に、実施する技の跳躍技番号を表示しなければならない。
- 表示しないと表示違反として0.3点減点になってしまう。
- 助走は演技に含まれない。
- 助走をして飛び越すことなく跳躍板や跳躍台にぶつかった場合の得点は0点。
- 跳馬の技は5つのグループに分かれている。
段違い平行棒における採点方法

- 2つの棒が平行に異なる高さで設置されている
- 2つの棒の幅は160センチ
- 高い棒は230センチ
- 低い棒は150センチ
Dスコア
- 高い棒から低い棒へ移動する空中で行う技に対して加点される
- 同じ棒から同じ棒への空中間での技の加点
- 回転技、ひねり、技の終末などに加点される
- 高い棒の上で倒立をした時の角度で減点がある
- 空中間での技の組み合わせに加点される
- いかに難易度の高い技で、異なっている技を組み合わせるかが、高いDスコアの獲得につながる
まとめ

体操女子のオリンピック種目は4種目(ゆか·跳馬·段違い平行棒·平均台)があることが分かりました。
その中で跳馬と段違い平行棒について、採点方法などを詳しく調べてみましたが、非常に細かい分類がなされていて、加点減点の基準が事細かに決まっていることが分かりました。
その中でも跳馬はあらかじめ空中で行う技を表示して、その難易度も決まっているので、比較的採点方法は分かりやすかった気がしました。
しかし、段違い平行棒になると、空中間で行う技の難易度や組み合わせで加点と減点が非常に複雑で、棒の上で行う倒立の角度によっても減点が細かく決まっているので、実際に何度も演技を見続けている人ではない限り、私の様な一般人が見ても、よく分からないだろうな?と言った印象を受けました。
これだけ詳細に得点方法が決まっているのには、日々進化し続けるアスリートたちをどう平等に審査したら良いのか?と言った協議委員会の方々の苦労が透けて見えますが、エンターテインメントとしてスポーツを楽しむ私の様な一般人からすると、あまりにも複雑すぎて取っつきにくい印象を受けてしまいました。
とはいえ、5歳の娘がこれから大会に出場できるような選手に育ってくれたら嬉しいと思っていますので、今より更に複雑になっていくであろう採点方法を覚えて行かなくてはなりません。少しずつ弱った頭を使いながら適応して行けたらと思います。
オリンピックの観戦も得点方式をしっかりと理解している方がより一層楽しめるかも知れませんね。
それでは、今回は以上となります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。